慶応元年の創業以来150年以上にわたり、みそ・しょうゆ等伝統的な調味料づくりを生業としていらっしゃる光浦醸造さん。
当店でも、オープン当初からお世話になっており、自信を持ってお勧めできるものづくりをしてらっしゃいます。
今回は、そのこだわりをご紹介します。
日々の調味料づくりをとおして皆さまの食卓に昔から変わらぬ味と安心をおとどけすること、それが何より大切という考え方のもと、日々奮闘しています。
味噌や醤油は、日本を代表する伝統調味料にも関わらず、 地域によって味は様々であり、美味しさの基準は人それぞれ。 これほどの情報社会の中にあって、味が均一化されていないのは とても素晴らしいことだと思います。
それは、それぞれの地域の醸造所がそれぞれの地域の嗜好や作物の環境、文化に長年にわたって真摯に向き合い、対応して徐々に作り上げられた確固たる『ふるさとの味』があるからではないでしょうか。
30年後、50年後であっても、海外にいても宇宙にいても、一口飲んだだけで懐かしいふるさとの思い出や情景が眼に浮かぶような、そんな『ふるさとの味』をこれからも守ることが地域に支えられてきた私たち小さな醸造所の最大の責任だと考えています。
温かみのある食卓づくりの支えとなる
昔、各家庭でおばあちゃんが味噌や醤油を作っていた時代、家族の人数も多く、食卓はまさしく囲むものであり、食事は質素であっても、賑やかで心に残るものであったと思います。
ものや情報が溢れ、効率化がすすみ、どこにいても同じものが簡単に手に入る便利な世の中になりました。
昔と比べ食は豊かになりましたが、食文化が豊かな方向に向かっているかというと、決してそうではないと感じています。
日本の伝統調味料をつくっているものとして、少しでも日本の食文化を良くし、世界に誇れるものにしたいと願っています。
食文化とは、ただ単に ”食べること” だけではなく、その土地の風土・風習など様々な要素が、長い歴史の中での日々の積み重ねによって出来た、大きな山のようなものであり、何かの意図をもって簡単に作ることも崩すことも出来ません。
そのような大きな山を前にし、私たちにできることは、目の前の日々の食卓を美味しく、温かく、楽しいものにしていくお手伝いをすること。 そんな温か味のある食卓には自然と笑顔や会話が溢れ、ゆたかな暮らしをはぐくむと信じています。
私たちつくり手は、ただ職人としてだけではなく、食人として食の楽しさや奥深さを追及し、そのような温か味のある食卓づくりの支えになっていきたいと考えています。
守ることと創ること。
『伝統』とは、守り伝えていく『伝承』だけではなく、新しいことにチャレンジする『革新』との連続だと私たちは考え、ただ「守る」ことにとどまらず、つくり手として食の楽しみを引きだし、新しい可能性を追求してゆくことも大切にしていこうと思っています。
そんな光浦イズムが刻まれた職人さんたちの作る
こだわりのフロートレモンティーはとてもおいしく、当店でも人気を誇っています。